ハーブ先進国ドイツ 長い伝統に支えられたハーブケア

「なぜ、ヨーロッパの中でもドイツのハーブティーを扱っているのですか?」というご質問をお客様から時々いただきます。

ハーブティーやフィトテラピーを日々の生活に積極的に取り入れているドイツ

ハーブの先進国と言われるドイツのハーブケアは、長い伝統と歴史的背景、国の方針が大きく関係しています。

目次

ハーブを重要視する歴史的背景

太古より長い間、ヨーロッパでもアジアでも人間が心身の不調に利用できるものは、自然しかありませんでした。

日本でもヨモギやドクダミといった植物が昔から活用されてきたように、ドイツでもカモミールやネトルなどのハーブが昔から役立つ植物として利用されてきました。
ネトル
ヨーロッパのハーブ利用のルーツは、オリエントや古代ギリシャ・ローマ時代から日常の生活のなかで得た知識です。

その積み重ねが何百年もかけてヨーロッパで溶けあい、影響しあってきました。

(ギリシャ・ローマ時代のハーブ研究)

ヒポクラテス

ハーブの授業では必ず名前が出てくる古代ギリシャの賢人です。今では当たり前の果物や野菜が健康によいということを推奨しはじめたのは、ヒポクラテスです。彼の著書には400種類以上のハーブの利用法が書かれており、ハーブティーやアロマテラピーの開祖ともいえます。古代の遺跡 ディオスコリデス

古代ローマ時代の植物学者・医師で、約800 の植物とその用途が記された『マテリア・メディカ』の著者です。古代における薬用植物に関する最も重要で影響力 のある著作といえば、『マテリア・メディカ』といわれるほどルネサンス以後までも影響を及ぼしました。

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修道院の薬草園

ドイツの修道院には、昔からたいてい薬草園がありますが、ヨーロッパにおける修道院の薬草治療の礎を築いたのは、中世のカール大帝(742年〜814年)です。
南ドイツ・プリーンのハーブガーデン
カール大帝は、ハーブの知識が豊かで、王領荘園の管理・運営方法を記した「御料地令」に記載された73種のハーブを、宮廷の庭で栽培されるべきリストとして挙げています。

また、カール大帝が、修道院の庭で植物を育てるように、教育するようにという勅命も出しました。
修道院の庭で鳥に餌をあたえる修道女
中世初期、8 世紀頃から、ベネディクト派の修道士・修道女たちは、世界中の修道院から薬草の苗や種を持ち帰り、さらなる栽培、研究、流通を担当するようになりました。

修道院の重要な仕事の一つに病人のケアがあり、地域の人たちに薬草を提供してきました。

何世紀にもわたって、修道士・修道女たちは、ケアの経験や研究で得た知識を書物に記録していきました。

西暦750年に書かれた「ロルシュ薬局方(医薬品に関する品質規格書)」はドイツの地で書かれた現存する最古の医学書です。
ロルシュ修道院の「王の門」
(世界遺産 ロルシュ修道院の「王の門」)

中世ドイツのベネディクト女子修道院の院長であったヒルデガルト・フォン・ビンゲンをはじめ、医師・学者のパラケルススもハーブの有用性に関する多くの著作を残しています。
修道院の庭のハーブと修道女の像
ビンゲンのヒルデガルト

12 世紀、ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098〜1179)は、医療と健康知識に決定的な影響を与えました。 (ビンゲンは、ドイツ ラインラント=プファルツ州の都市)

彼女は著作『Phzsica / フィジカ』の中で、それまで薬用になることが知られていなかった自生植物について、かつてないほど綿密に記述しています。

彼女の生涯をかけたその活動によって、彼女は中世の最も重要な人物の一人になり、そして植物の世界に対する彼女の洞察は今日でも通用するものです。

ハーブケアの母とも呼ばれる彼女の著書は、最適で 健康的なライフスタイルへと導くものです。

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「MARIEN」のルーツ マリエン薬局創業

ヨーロッパの中心に位置するドイツは、人種や文化の交流が盛んで、ヨーロッパ各地に伝わるハーブ利用法や薬草園を持つ修道院の薬草の知識といった情報にも触れる機会が多くありました。

農村地域として発展してきたドイツは、当時の大都市から遠く離れていたため、医師の診察を受けることが難しく、修道院のハーブ園を頼ったり、各家庭に伝わるハーブ利用のレシピを使って、自分たちで健康管理をしなければなりませんでした。
南ドイツ・プリーンの風景
「MARIEN」のルーツであるマリエン薬局のある南ドイツ・プリーンも大都市から離れた農村地域です。

1857年の創業当初、鉄道はまだ通っておらず、大きな病院もなかったので、植物を主体としたハーブ薬を提供するマリエン薬局は、地域の人に頼りにされました。
創業1858年マリエン薬局の窓に飾られたマリア像
長い間、地元ドイツ・プリーンに伝わってきたハーブケアは、マリエン薬局によって体系化・理論化されました。

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近代ヨーロッパ ハーブ研究

1970年代に入り、ドイツでは妊婦の睡眠薬使用による胎児への影響が問題視されたことから、新薬・ハーブケアにかかわらず、その安全性や有用性について、さらなる研究を進めていきました。
口に入れるものは大切に選びたい妊婦さん
その中で、コミッションEという、ドイツ連邦保険庁にあるハーブについての専門委員会が設立されました。

現在はEUに統合されましたが、このコミッションEの研究は、今でもEUでの指標として世界的権威とされています。
研究に必要な書物
ハーブの有用性や安全性の基準において、ドイツはEUの中で中心となって、現在も研究を進めており、世界の法律・通達の80%がドイツにあるともいわれています。

「MARIEN」で使うハーブについては、ESCOP 及び HMPC※に基づき、厳選されたハーブを使用しています。

ESCOP:欧州の科学諮問機関 (European Scientific Cooperative on Phytotherapy)

HMPC:欧州医薬品庁 (European Medicines Agency) 帰属のハーブ医薬品委員会。ハーブの成分・調合・組み合わせに関する科学的データの編集および評価を担当 (Committee of Herbal Medicinal Products)  

現在も、ドイツの医学部・薬学部ではハーブの講義は必須で、国家試験にも出題されています。また、日本と違って医師の資格は更新制のため、試験のたびに情報が日進月歩であるハーブについて勉強しています。

このようにドイツでハーブが広く生活に入り込んでいる背景には、歴史的背景と国の方針が影響しています。ハーブはとても頼りになる身近な存在となっています。
生活の一部になっているハーブティー
「MARIEN」では、伝統的な知識の積み重ねとハーブ研究の最先端にいるドイツのハーブティーを当ショップで取り扱うことで、日本の皆様の快適なライフスタイルを提供していきたいと考えています。

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ヨーロッパとドイツのハーブの関わりについてご紹介してきましたが、マリエンの歴史についてより詳しく知りたい方は、下記ボタンをどうぞ!

マリエンの歴史